涙道手術とは
涙道手術とは、涙の排水路を確保する手術です。涙は涙腺で作られ、目の表面を潤した後、目頭にある涙点・涙小管・涙嚢・鼻涙管を順番に通り、鼻の奥へ流れていきます。この涙が通る管を涙道と言います。涙道が狭くなったり詰まったりすると、眼に涙が溜まったり涙がこぼれたりします。乳児から高齢者まで幅広い年齢にみられます。点眼薬では治らないため手術によって涙道を広げ、涙の排水路を確保します。
どのような症状が出ますか?
流涙症という眼に涙が溜まったり涙がこぼれたりする症状が起こります。目頭の部分を押さえると目やにが逆流してくることもあります。涙道が炎症を起こすと目頭が赤く腫れ、痛みを生じる場合もあります。
どのような治療を行うのですか?
涙道が狭くなったり詰まったりしている部分を物理的に広げ涙の排水路を確保します。
1.ブジ-
ブジーと呼ばれる細い金属の棒を涙点から涙道内に挿入し、閉塞部を突くことで排水路を確保します。乳児によく行われる処置です。
2.涙管チューブ挿入術
直径約1mmのチューブを涙点から涙道内を通し、鼻腔内まで挿入します。チューブは約1~2か月程度、涙道内に入れたままにし涙道を広げ、排水路を確保した後抜去します。
3.涙嚢鼻腔吻合術
涙嚢と鼻腔の間の薄い骨を一部取り除き、新たな排水路を作る手術です。ブジーや涙管チューブ挿入術での治療が難しい場合に行われます。涙嚢鼻腔吻合術が必要な患者様については、専門施設を御紹介させていただきます。