硝子体内注射について
当医療グループで行っている硝子体内注射には2つの種類があります。
1.抗VEGF中和抗体硝子体内注射
眼の中にVEGF(血管内皮増殖因子)などの物質がたまることで起こる病気に対して、その活動性を失わせる抗体を眼球内に注射します。加齢黄斑変性症、近視性脈絡膜新生血管、網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫、糖尿病黄斑浮腫、血管新生緑内障に対して治療を行っており、当院では患者様の状態に応じてルセンティス、アイリーア、ラニビズマブの3種類の抗VEGF中和抗体を使い分けています。
2.ステロイド硝子体内注射
黄斑浮腫とは、視力に最も重要な黄斑がむくむ状態であり、黄斑浮腫を起こす病気には糖尿病網膜症や網膜静脈閉塞症、ぶどう膜炎などがあります。ステロイド(副腎皮質ホルモン)には、血管からの液体成分の滲み出しを減らし、黄斑浮腫を減らす効果があることが知られています。当院ではステロイド薬(マキュエイド)を眼球内に注射することで、黄斑浮腫の治療を行っています。
病気の種類によっては、抗VEGF中和抗体およびステロイド薬の両方が治療の適応になる場合があります。その場合にはそれぞれのメリット・デメリットをご説明の上、個々の患者様に最適な治療法をお選びいただくことができます。