レーシックと眼内コンタクトレンズ(ICL)どっちがいい?
近視・遠視・乱視など視力の問題を解消するためのレーシックとICLには、それぞれ得意とする分野があります。レーシックは、角膜の表面をレーザーで削り取り、その形状を変えることで視力を矯正する手術です。軽度の近視ではICLよりもレーシックの方が適している場合があります。 ICLは、眼内にコンタクトレンズを挿入する手術で、角膜の形状を変えずに視力を矯正します。レーシック・ICLそ…
ICL(眼内コンタクトレンズ)手術は自由診療に分類されるため、公的保険の適用は受けられず、全額自己負担となります。自由診療であることはどの医療機関でも共通ですが、施設によって治療費が異なる場合があります。そのため、ICLを検討している方にとって、医療機関選びの際の費用は大きな要因となります。
ここでは、ICL手術の高額な費用の理由、医療機関による費用の差異、費用の相場、お得に手術を受ける方法についてご説明します。
ICL手術の費用が高額になる主な理由は、公的医療保険が適用されず、自由診療による全額自己負担になるからです。
ICL手術の費用は、レーシック(LASIK)手術の約2~3倍になることが一般的です(2024年時点)。これは、レーシック手術ではエキシマレーザーという医療機器の使用に留まるのに対し、ICL手術ではレンズ代が加わるためです。特に、乱視がある場合はカスタムオーダーが必要となり、レンズ代がさらに高くなります。
当院では、レンズの品質と安全性を考慮し、主に「STAAR Surgical社」のICLレンズを使用しています。これは目に優しい素材で作られ、眼内での癒着が少ないためです。
医療機関によっては、治療費に医師の技術料やアフターケアを含むことがあります。また、費用設定は医療機関が自由に行えるため、治療を受ける前にはレンズの種類やアフターケアの質、実績なども検討することが重要です。
ICL手術は自由診療に該当するため、各医療機関が治療費の設定やその内容を自由に決めることができます。そのため、クリニックを選ぶ際は、どのような費用が含まれているのか詳細に目を通すことが必要です。
一部のクリニックでは、基本的な費用を低く設定しておきながら、診察時に高額な追加治療を提案することがあります。これは必ずしも不正行為ではありませんが、不意な追加費用に驚かされないためにも、治療を受ける前には費用の内訳や追加料金があるかどうかをしっかりと確認し、納得した上で治療を受けることが重要です。
ICL手術の費用相場は、医療機関によって45万円~80万円の範囲で設定されています。費用差が大きくなるのは自由診療により、各医療機関が治療費の設定やその内容を自由に決めることができるのが理由です。
費用が高く感じるかもしれませんが、日々のコンタクトレンズ使用に伴う負担を考慮すると、長期的に見ればコストパフォーマンスは決して低くはないと言えます。さらに、時間的なコストや、コンタクトレンズやメガネのトラブルに悩む方にとっては、さらに大きなメリットがあると考えられます。
一般的な医療費の負担を抑える制度として高額療養費制度というものがあります。
高額療養費制度は、医療費の負担が一定額を超えた場合に、超過分を後から返還する公的な支援制度です。この制度では、医療機関や薬局での支払いが1ヶ月の上限額を超えた際に、その超過分を払い戻しできます。上限額は年齢や所得によって異なります。
ただし、高額療養費制度は公的保険の治療が対象となるため、自由診療であるICL手術は高額療養費制度の対象外となりますが、医療費控除の対象にはなります。
医療費控除は、自身や家族が1年間に支払った医療費が一定額を超えた場合、確定申告を行うことによりその超過部分が課税所得から控除され、結果として税金が還付される制度です。ICL手術は高額療養費制度の適用外ですが、年間医療費が10万円を超える場合には医療費控除の対象となるため、税金が還付される可能性があります。
※会社にお勤めの方は、会社で行う年末調整とは別に確定申告を行うこと必要があります。
医療費控除額(上限200万円)
=「①」-「②」
① 「1年間に支払った医療費(1月~12月)」
② 「10万円(もしくは総所得200万円未満の方の場合は所得総額の5%)」
乱視矯正なし | 乱視矯正あり | |
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ICL手術費用 | 660,000円 | 770,000円 |
※※術前検査(2回)および術後6ヶ月までの保証を含む
※ただし、-20ジオプター以上の最強度近視および遠視矯正レンズは規格外のカスタマイズ製造となりますので、別途受注費用が必要となります。
当院では、ICL手術インストラクターが手術執刀します。これまでの手術成績を学会や院内掲示に公開しておりので、当グループのICL手術の精度の高さ、そしてICLそのものの安全性と確実性を理解して頂けます。その結果、これまで当院で手術を受けられた方には、一般の方々も多数いらっしゃいますが、医師、看護師、検査技師などの医療従事者をはじめ、消防士、自衛隊員、警察官、教員、美容師、舞台俳優、会計士やシステムエンジニアなど裸眼視力1.0を求められる専門職の方にご信頼を寄せて頂き、治療を担当させていただいております。
当グループの大島が、ICLインストラクター4名と共同で執筆した「凄腕ドクターが解説する 眼内コンタクトレンズ ICL手術」を贈呈いたします。手術をご検討される際にお役立てください。※Amazonでもご購入いただけます。
医療法人聖佑会 おおしま眼科グループ 代表。
大阪大学医学部卒・医学博士。多根記念眼科病院、大阪労災病院、大阪大学医学部眼科講師、東京西葛西井上眼科病院副院長を歴任。
2014年におおしま眼科クリニックを開院し、2015年に医療法人聖佑会理事長に就任。現在、大阪府下(高槻、八尾、松原)にて眼科手術専門施設3院を統括。年間手術総数5,000例を数える日本有数の日帰り手術施設に成長。
ICL(眼内コンタクトレンズ)みのならず、白内障手術や網膜硝子体手術に対しても幅広い知見と執刀経験を持ち、新しい術式開発で国際的に評価されている。ICL手術をはじめ、年間3000例以上の内眼手術を執刀するかたわら、今も世界各地で講演および手術ライブを行い、米国眼科学会、ヨーロッパ白内障・屈折矯正学会、アジアパシフィック眼科学会、アジアパシフィック屈折矯正学会などにて受賞多数。Best Doctors in Japanを2014年より現在まで6期連続で選出。